当院での造血幹細胞移植(骨髄移植, 末梢血幹細胞移植)における血液製剤の使用状況
当院での造血幹細胞移植における血液製剤の使用状況を把握する目的で検討を行った結果を報告する. 対象は1982年以降, 当院で行われた造血幹細胞移植のうち正確に血液製剤の使用状況が調査でき, かつ一定期間生存し得た, 同種骨髄移植(血縁者23例, 非血縁者2例), 自己骨髄移植4例, 末梢血幹細胞移植(以下PBSCT)13例の42例に限定した. 方法は, 移植前1ヵ月および移植後に使用された血液製剤の種類, 単位数, 輸血時期等について検討を行った. 移植前の血液製剤使用状況は, 42例中赤血球製剤を使用したのが11例(平均4.5単位), 血小板(PC)を使用したのが16例(平均29.6単位)で...
Gespeichert in:
Hauptverfasser: | , , , , , , , , , , |
---|---|
Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 当院での造血幹細胞移植における血液製剤の使用状況を把握する目的で検討を行った結果を報告する. 対象は1982年以降, 当院で行われた造血幹細胞移植のうち正確に血液製剤の使用状況が調査でき, かつ一定期間生存し得た, 同種骨髄移植(血縁者23例, 非血縁者2例), 自己骨髄移植4例, 末梢血幹細胞移植(以下PBSCT)13例の42例に限定した. 方法は, 移植前1ヵ月および移植後に使用された血液製剤の種類, 単位数, 輸血時期等について検討を行った. 移植前の血液製剤使用状況は, 42例中赤血球製剤を使用したのが11例(平均4.5単位), 血小板(PC)を使用したのが16例(平均29.6単位)で, 新鮮凍結血漿(FFP)を使用した例はなかった. 移植後の使用状況は赤血球製剤では, 42例中34例(1症例あたり平均11.8単位, 1回あたりの輸血単位数は2.2単位)に使用され, PCは全例(平均260単位, 1回あたり11.5単位), FFPは10例(平均35.6単位, 1回あたり7.8単位)であった. 移植後の使用状況について移植術別に比較すると, 赤血球製剤:同種骨髄移植(血縁者)は1症例あたり8.3単位, 1回あたり2単位, 平均使用期間は10.8~38.0日であった. 同様に同種骨髄移植(非血縁者)34.5単位, 2.4単位, 5.5~57.5日, 自己骨髄移植32.3単位, 2.9単位, 10.5~63.3日, PBSCT8.2単位, 1.9単位, 13.2~80.1日であった. PC:同種骨髄移植(血縁者)225.3単位, 12.4単位, 2.0~48.3日, 同種骨髄移植(非血縁者)575単位, 10.1単位, 5.5~118.5日, 自己骨髄移植444.3単位, 13.3単位, 1.5~72.3日, PBSCT217.5単位, 10単位, 3.6~77.6日, FFP:同種骨髄移植(血縁者)27.7単位, 5.4単位, 46.7~66.2日, 同種骨髄移植(非血縁者)95単位, 12.7単位, 38~67日, 自己骨髄移植170単位, 5単位, 33~72日, PBSCT497単位, 19.1単位, 29~88日という結果であった. 当院での造血幹細胞移植における血液製剤の使用状況を検討した結果, 移植術によって若干の差が認められた. さらに詳細に検討し報告する. |
---|---|
ISSN: | 0546-1448 |