Tk-polyagglutination を示した極小未熟児の1例

Polyagglutinationは赤血球がすべての健康人血漿と凝集反応を生じる現象である. T, Tk, Tn, Th, Cad, VAなどの抗原が報告されている1). 今回, 我々は在胎8ヵ月の極小未熟児において敗血症, 壊死性腸炎による消化管穿孔後にTk-polyagglutinationを示した1例を経験した. 本邦での3例目で, さらに未熟児での最初の例と思われたので報告する. 症例 女児, 出生体重1,401g, 双胎第1児, 在胎28週6日, AFD児, 母親に頸管無力症, 羊水過多症, 切迫早産があったが早期破水, 感染徴候はなく, 平成4年2月6日に帝王切開により出生した....

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1992/09/15, Vol.38(4), pp.577-581
Hauptverfasser: 布施, 養善, 樺山, 浩彦, 重田, 勝義, 川田, 典子, 上野, 絵理, 若江, 恵利子, 月本, 一郎, 多田, 裕
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:Polyagglutinationは赤血球がすべての健康人血漿と凝集反応を生じる現象である. T, Tk, Tn, Th, Cad, VAなどの抗原が報告されている1). 今回, 我々は在胎8ヵ月の極小未熟児において敗血症, 壊死性腸炎による消化管穿孔後にTk-polyagglutinationを示した1例を経験した. 本邦での3例目で, さらに未熟児での最初の例と思われたので報告する. 症例 女児, 出生体重1,401g, 双胎第1児, 在胎28週6日, AFD児, 母親に頸管無力症, 羊水過多症, 切迫早産があったが早期破水, 感染徴候はなく, 平成4年2月6日に帝王切開により出生した. 軽度の仮死があったが回復した. 全身に著しい浮腫を認めたが貧血はなかった. 出生後, 全身状態は良好でRDS, 感染はなく, 軽度の呼吸障害のために30%の酸素を投与した. 日齢2日から母乳による経管栄養を開始し, また無呼吸のためテオフィリンを3mg/kg/日使用した. 日齢4日に白血球減少(1,600/ml)と核左方移動が見られ, 無呼吸が増強したため, 感染症を疑い, AB-PC, AMKを投与した. 日齢5日には, 血小板も減少(89,000/ml)し, Nasal CPAPを開始した. この間, 授乳は順調で腹部膨満もなかった.
ISSN:0546-1448
1883-8383
DOI:10.3925/jjtc1958.38.577