HCV抗体と輸血後肝炎
【目的】現在, 輸血後肝炎で問題となっているHCV抗体の検索が当院でも平成2年4月から行なっている. 輸血後肝炎の発生は片山らの基準にのっとって判定した. 今回, HCV抗体検索前後で, 輸血後肝炎の発生について検討を加えたので報告する. 【対象】当院に受診し輸血を受けた患者血清をオーソ社HCV抗体ELISA法にて検査した. なお症例中には癌疾患が含まれているが, これらの症例はいずれも臨床データー等から基礎疾患は肝機能に影響しないと判断された症例である. 【成績及び考察】HCV検査を行う以前について平均15単位の輸血を受けた36例の追跡調査を行い2例の肝炎と5例の肝炎の疑いが観察された. H...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 【目的】現在, 輸血後肝炎で問題となっているHCV抗体の検索が当院でも平成2年4月から行なっている. 輸血後肝炎の発生は片山らの基準にのっとって判定した. 今回, HCV抗体検索前後で, 輸血後肝炎の発生について検討を加えたので報告する. 【対象】当院に受診し輸血を受けた患者血清をオーソ社HCV抗体ELISA法にて検査した. なお症例中には癌疾患が含まれているが, これらの症例はいずれも臨床データー等から基礎疾患は肝機能に影響しないと判断された症例である. 【成績及び考察】HCV検査を行う以前について平均15単位の輸血を受けた36例の追跡調査を行い2例の肝炎と5例の肝炎の疑いが観察された. HCV検査施行以後では平均16単位の輸血を受けた8症例については現在の所肝炎の疑いのある症例は見られていないが, 今後追跡調査と症例を重ねて検討していく予定である. 当院におけるHCV検査成績では, 頻回輸血を行う内科系では20.9%, 肝臓癌患者では65%の高い陽性率を示した. 今後は症例を重ね現在の輸血後肝炎の発症要因について検討を加えたい. |
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ISSN: | 0546-1448 |