HLA適合血小板のHLA, 血小板交差試験と臨床効果

頻回血小板輸血によりHLA抗体が産生された患者は, 一般血小板では臨床効果を示さずかつ副作用を併発することから, HLAが適合した血小板を輸注するHLA適合血小板輸血が有効である1). 特に再生不良性貧血, 白血病患者等の血小板輸血無効状態は臨床上問題とたる. 近年, 日本赤十字血液センターでは, HLA抗体により血小板輸血無効状態に陥った患者に, アフェレーシス採血により採取したHLA適合血小板の供給を開始している. しかしHLA型は強度の多型性を有するため2), 多くのHLA適合血小板ドナー(成分献血登録者)が必要で, 現在ドナー確保に努力している. 又, HLA以外に血小板同種抗体が産生...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1989, Vol.35 (6), p.694-698
Hauptverfasser: 能勢義介, 成瀬妙子, 荒木延夫, 清水準也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:頻回血小板輸血によりHLA抗体が産生された患者は, 一般血小板では臨床効果を示さずかつ副作用を併発することから, HLAが適合した血小板を輸注するHLA適合血小板輸血が有効である1). 特に再生不良性貧血, 白血病患者等の血小板輸血無効状態は臨床上問題とたる. 近年, 日本赤十字血液センターでは, HLA抗体により血小板輸血無効状態に陥った患者に, アフェレーシス採血により採取したHLA適合血小板の供給を開始している. しかしHLA型は強度の多型性を有するため2), 多くのHLA適合血小板ドナー(成分献血登録者)が必要で, 現在ドナー確保に努力している. 又, HLA以外に血小板同種抗体が産生され, 血小板輸血無効状態に陥ることが報告され3), ますます有効な血小板ドナー選択が求められている. そこで今回, ドナー選択の検査方法を中心に, HLA適合血小板の臨床効果からその有用性を検討したので報告する.
ISSN:0546-1448