当大学輸血部における輸血の現状と問題点

当院輸血部は昭50年10月に開設されて以来昨年度までの過去8年間で, 血液製剤総使用量は9.140単位から34,872単位と約3.8倍の増加を示している. そのなかで成分製剤の使用量は着実に増加しており, 昨年度には総使用量の84%が成分製剤で占められた. 成分製剤のなかでも新鮮凍結血漿の使用量が殊に多く, 赤血球製剤の使用量との比率において2.6:1と著しいアンバランスを呈している. このアンバランスは昭和55年をピークにその後改善されつつあるが, 今後も血漿輸血の適応を明確にして, 不必要な血漿輸血をできる限り少なくする必要がある. また, 全血製剤と赤血球製剤の使用量を比較すると, 昨年...

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Hauptverfasser: 森孝夫, 吉本良三, 服部絢一
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:当院輸血部は昭50年10月に開設されて以来昨年度までの過去8年間で, 血液製剤総使用量は9.140単位から34,872単位と約3.8倍の増加を示している. そのなかで成分製剤の使用量は着実に増加しており, 昨年度には総使用量の84%が成分製剤で占められた. 成分製剤のなかでも新鮮凍結血漿の使用量が殊に多く, 赤血球製剤の使用量との比率において2.6:1と著しいアンバランスを呈している. このアンバランスは昭和55年をピークにその後改善されつつあるが, 今後も血漿輸血の適応を明確にして, 不必要な血漿輸血をできる限り少なくする必要がある. また, 全血製剤と赤血球製剤の使用量を比較すると, 昨年度にはその比が0.77:1と, はじめて逆転した. 血小板製剤の使用量は昨年度より著増しており, 殊に濃厚血小板血漿の増加が著しい.
ISSN:0546-1448