抗Di^a の1例

目的:輸血によって産生したと思われる抗Di^a 抗体を検出したので報告する. 症例:患者は12歳の女児で, 昭和52年と53年に他院にて蜂巣織炎後の瘢痕手術に際し輸血を受けた. この度瘢痕性側弯症治療の為入院患者の不規則抗体screeningでは異常がないのに交差適合試験で凝集を認めたので精査した. 方法・成績:抗体screeningはORTHO社Panel Cellを用い食塩水法, Albumin法, Albumin-Coombs法, Bromelin法, Bromelin-Coombs法で実施しすべて陰性であった. 交差適合試験を実施したところ, Bromelin法で10本中1本が凝集した...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1982, Vol.28 (3), p.331-331
Hauptverfasser: 大川トヨ子, 山本恵子, 中田智恵子, 小林三津男, 広瀬豊, 近藤達平
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:輸血によって産生したと思われる抗Di^a 抗体を検出したので報告する. 症例:患者は12歳の女児で, 昭和52年と53年に他院にて蜂巣織炎後の瘢痕手術に際し輸血を受けた. この度瘢痕性側弯症治療の為入院患者の不規則抗体screeningでは異常がないのに交差適合試験で凝集を認めたので精査した. 方法・成績:抗体screeningはORTHO社Panel Cellを用い食塩水法, Albumin法, Albumin-Coombs法, Bromelin法, Bromelin-Coombs法で実施しすべて陰性であった. 交差適合試験を実施したところ, Bromelin法で10本中1本が凝集した為, Panel Cellに組み込まれていない血液型抗体の存在を疑い, Di^a 抗原を調べた. 凝集した1本はDi^a (+)で他は(-)であった. 更にDi^a (+)血球3例と交差適合試験したところすべて凝集した. 以上より抗Di^a と判断した. 考察:外国人由来の市販Panel Cellを用いての抗体screeningでは, 抗Di^a は見逃されてしまうのでPanel CellにはDi^a (+)血球を加えるのが望ましい.
ISSN:0546-1448