わが国における院内輸血業務の実情について

わが国における院内輸血業務の実情を把握するためアンケート調査を行った(昭和50年8月実施)対象を2群に別け第1群として病院要覧(1972年度版医学書院刊)から選んだ全国の主要病院に(アンケートA)第2群として慈大同窓の外科系医師に(アンケートB)回答を依頼した. アンケートの内容はA, B一部共通, 他は異る質問事項をもりこんだ. アンケートA集計結果:発送部数767, 返信部数369, 回答率48% アンケートB集計結果:発送部数1,252, 返信部数261, 回答率20%アンケートAの解析結果であるが血液入手方法院内採血を行っている理由についての2項に対する回答から赤十字の血液と平行して院...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1980, Vol.26 (1/3), p.154-155
Hauptverfasser: 綿貫詰, 山崎順啓, 竹内直子, 野口政輝, 相河和夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:わが国における院内輸血業務の実情を把握するためアンケート調査を行った(昭和50年8月実施)対象を2群に別け第1群として病院要覧(1972年度版医学書院刊)から選んだ全国の主要病院に(アンケートA)第2群として慈大同窓の外科系医師に(アンケートB)回答を依頼した. アンケートの内容はA, B一部共通, 他は異る質問事項をもりこんだ. アンケートA集計結果:発送部数767, 返信部数369, 回答率48% アンケートB集計結果:発送部数1,252, 返信部数261, 回答率20%アンケートAの解析結果であるが血液入手方法院内採血を行っている理由についての2項に対する回答から赤十字の血液と平行して院内で採取される血液も予想以上に多く使用されていることが判明し, さらに院内で採血する理由として特殊成分が必要なためとの回答が多く, 大病院における成分輸血の普及がうかがわれた. また院内採血についての回答の中で供血者として家族供血者からとの回答が多かったのは当然だが注目すべきことは売血者からの採血という回答が2件あったことでその実態についてはさらに詳しい調査を待つしかないが, 売血者という言葉(回答における)を職業的供血者と解釈するより院内採血に金銭がともなうことが比較的多いことを物語っているとも解釈される. 採血する血液の種類の回答で成分製剤を調製しているとの回答がわずか14ということは前項回答に, てらしあわせやや奇異な感をうけるが血液成分製剤という言葉の解釈に問題があり, 無回答214の中に期待される回答が埋没していると考えられる.
ISSN:0546-1448