通気性の異なるスカートの衣服内気流に及ぼす効果

「1. 緒言」人類の体温調節に関わる特徴として, 恒温動物, 直立二足歩行, 痕跡的な体毛, 優れた発汗能力を挙げることができる. 現生人類が世界各地に適応放散して行く過程で, 文化的適応すなわち衣服による体温調節も重要であった. また, 人類は視覚的動物であり, 社会倫理上, 身体の一部や下着等を衣類で隠す配慮が必要とされる. つまり人類における体温調節は衣類着用を前提としており, 快不快をもたらす衣服気候に関する研究は, 生理人類学領域において重要な一角を成している例えば. 衣服気候に関わる主な環境要素は温度, 湿度, 放射, 気流, 衣服であり, 主な生理的要素は皮膚温, 深部温, 発汗...

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Veröffentlicht in:日本生理人類学会誌 2021/11/25, Vol.26(4), pp.103-110
Hauptverfasser: 山崎, 和彦, 那須, ゆうみ, 永倉, 由貴, 前田, 亜紀子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. 緒言」人類の体温調節に関わる特徴として, 恒温動物, 直立二足歩行, 痕跡的な体毛, 優れた発汗能力を挙げることができる. 現生人類が世界各地に適応放散して行く過程で, 文化的適応すなわち衣服による体温調節も重要であった. また, 人類は視覚的動物であり, 社会倫理上, 身体の一部や下着等を衣類で隠す配慮が必要とされる. つまり人類における体温調節は衣類着用を前提としており, 快不快をもたらす衣服気候に関する研究は, 生理人類学領域において重要な一角を成している例えば. 衣服気候に関わる主な環境要素は温度, 湿度, 放射, 気流, 衣服であり, 主な生理的要素は皮膚温, 深部温, 発汗, 代謝である. 栃原によると, 常温における安静時の人体からの放熱は, 伝導と対流が30%, 蒸発が25%(皮膚から15%, 呼気から10%), 放射が45%である. 対流には自然対流と強制対流がある.
ISSN:1342-3215
2432-0986
DOI:10.20718/jjpa.26.4_103