II-10-11 入院時経管栄養患者に対する訓練時間増加の効果
【はじめに】回復期リハビリテーション(以下リハ)病棟では, 2006年4月より各療法の上限なく1日当たり合計9単位までの訓練が施行可能となった. 経管栄養のまま回復期リハ病棟入院する患者の経管離脱率が2006年4月前後で変化しているかについて検討したので報告する. 【対象と方法】2001年4月1日から2006年3月31日に入院し退院となった患者(6単位群), 2006年4月1日から2008年3月31日に入院し退院となった患者(9単位群)に対し後ろ向きコホート研究を施行. 全例入院時経管栄養でFunctional Oral Intake Scale(以下FOIS)1点, 初発の脳血管障害, 大脳...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2009, Vol.13 (3), p.485-485 |
---|---|
Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 【はじめに】回復期リハビリテーション(以下リハ)病棟では, 2006年4月より各療法の上限なく1日当たり合計9単位までの訓練が施行可能となった. 経管栄養のまま回復期リハ病棟入院する患者の経管離脱率が2006年4月前後で変化しているかについて検討したので報告する. 【対象と方法】2001年4月1日から2006年3月31日に入院し退院となった患者(6単位群), 2006年4月1日から2008年3月31日に入院し退院となった患者(9単位群)に対し後ろ向きコホート研究を施行. 全例入院時経管栄養でFunctional Oral Intake Scale(以下FOIS)1点, 初発の脳血管障害, 大脳, 脳幹病変のみ, 発症2カ月以内に入院した患者とした. FOIS4点以上達成した日をもって経管離脱とし3点以下に戻った場合は離脱不可とした. 経管離脱率, 入院時FIM合計点, FIM効率, 入院中総訓練単位数, 一日当たりの訓練単位数について比較し, 経管離脱率に寄与しているかについてロジスティック回帰分析を用いて検定した. 【結果】6単位群14名, 9単位群16名が対象となった. 両群とも年齢, 性別, 発症部位, 入院時FIM合計点, FIM効率に差はなかった. 6単位群の経管離脱率35.7%, 9単位群の経管離脱率81.3%で有意に9単位群の経管離脱率が高かった(p<0.05). 入院中の総訓練単位数は6単位群と9単位群で統計学的有意差が存在しなかったが, 一日当たりの訓練単位数は9単位群で有意に高く(p<0.05), 経管離脱率を目的変数, 一日当たりの理学療法(PT), 作業療法(OT), 言語聴覚療法(ST)訓練単位数を説明変数としたロジスティック回帰分析ではST訓練単位数が経管離脱率に独立して寄与していた(p<0.05). 【考察】回復期リハ病棟において, 一日当たりの訓練単位数を増加すると, 経管離脱率が向上する可能性があることが示唆された. また入院時経管栄養患者においては一日当たりのST訓練単位数の配分を多くし集中的に訓練を提供するなどの検討が必要であると考えられた. |
---|---|
ISSN: | 1343-8441 |