(I-P2-15)長崎大学病院における誤嚥性肺炎患者の特性と摂食・嚥下リハビリチームの活動状況

【目的】長崎大学医学部・歯学部附属病院では, 平成16年6月に摂食・嚥下リハビリチームが設立され, 摂食・嚥下担当医・看護師・栄養士を中心とした多職種によるチームアプローチを行っている. 本研究では当院における誤嚥性肺炎患者(入院患者)の特性ならびにチームの活動状況について検討した. 【対象と方法】長崎大学医学部・歯学部附属病院に平成15年度から平成17年度に入院した患者のうち, 「誤嚥性肺炎」と診断された患者をリストアップし, DPCコードから主疾患名を把握するとともに, 年齢, 在院日数等の特性を分析した. 【結果】平成15年度から平成17年度の入院患者23,906名のうち, 誤嚥性肺炎と...

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Hauptverfasser: 本多啓子, 川崎浩二, 石飛進吾, 山口貞子, 東るみ, 榊原淳, 木谷貴嘉, 濱口盛子, 山口とき子, 久保田一見, 吉田治志, 大井久美子
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】長崎大学医学部・歯学部附属病院では, 平成16年6月に摂食・嚥下リハビリチームが設立され, 摂食・嚥下担当医・看護師・栄養士を中心とした多職種によるチームアプローチを行っている. 本研究では当院における誤嚥性肺炎患者(入院患者)の特性ならびにチームの活動状況について検討した. 【対象と方法】長崎大学医学部・歯学部附属病院に平成15年度から平成17年度に入院した患者のうち, 「誤嚥性肺炎」と診断された患者をリストアップし, DPCコードから主疾患名を把握するとともに, 年齢, 在院日数等の特性を分析した. 【結果】平成15年度から平成17年度の入院患者23,906名のうち, 誤嚥性肺炎と診断された患者は230名であった. 年代別分布は, 70歳代35.2%, 60歳代21.3%, 50歳未満18.3%, 80歳以上13.9%, 50歳代11.3%, であった. 誤嚥性肺炎患者の主疾患別割合は, 呼吸器疾患22.6%, 口腔・咽頭・食道腫瘍12.6%, 消化器系疾患10.9%, 神経・筋疾患10.4%, 脳血管障害7.4%, 循環器疾患6.5%, 脳腫瘍・その他の脳疾患3.9%, 血液疾患3.9%, 泌尿器疾患3.0%, その他18.7%であった. 誤嚥性肺炎患者の平均在院日数は66.9日であり, 入院患者全体の値(24.8日)と比較して約2.7倍長期化していた. 摂食・嚥下リハビリチームへの院内紹介患者数は, 平成16年度151人, 17年度189人であった. 【考察】誤嚥性肺炎患者の主疾患は多岐にわたり, 平均在院日数も長期化していることが明らかとなった. 摂食・嚥下リハビリチームに紹介される患者は誤嚥性肺炎患者だけでなく, 摂食嚥下機能低下患者・外来患者も含まれる. 従ってチームによる介入は特定の診療科だけではなく全診療科において必要であると考えられる.
ISSN:1343-8441