I-P1-11 筋強直性ジストロフィー患者の咽頭食塊貯留量と誤嚥に関する検討

【目的】筋強直性ジストロフィー(以下;MyD)は, 嚥下障害が先行期から食道期に認められ, 窒息や誤嚥性肺炎による死亡も稀ではないが, 誤嚥に関する報告は多くはなく, 当院の横断的研究でも自覚症状や臨床所見, 検査と嚥下造影検査(以下, VF)所見とが一致せず, 誤嚥にっながる危険因子を確定できなかった. 一方, VFにて咽頭での食塊貯留がほぼ全ての症例に認められた. 今回はVFを複数回, 経年的に試行された例につき, VF上の咽頭食塊貯留量と誤嚥の有無との経時的変化と, 両者の関係を検討する. 【対象と方法】2000年から2004年に年1回, 4~5回VFを行ったMyD患者14例(男性9例,...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2004, Vol.8 (2), p.211-211
Hauptverfasser: 池澤真紀, 田沼 明, 田邊亜矢, 竹野谷綾子, 学花山耕三, 藤原俊之, 太田清人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】筋強直性ジストロフィー(以下;MyD)は, 嚥下障害が先行期から食道期に認められ, 窒息や誤嚥性肺炎による死亡も稀ではないが, 誤嚥に関する報告は多くはなく, 当院の横断的研究でも自覚症状や臨床所見, 検査と嚥下造影検査(以下, VF)所見とが一致せず, 誤嚥にっながる危険因子を確定できなかった. 一方, VFにて咽頭での食塊貯留がほぼ全ての症例に認められた. 今回はVFを複数回, 経年的に試行された例につき, VF上の咽頭食塊貯留量と誤嚥の有無との経時的変化と, 両者の関係を検討する. 【対象と方法】2000年から2004年に年1回, 4~5回VFを行ったMyD患者14例(男性9例, 初回施行時年齢49.9±7.4歳)を対象として, ゼリー5ml, 水分10mlを用いてVFを施行し, 喉頭蓋谷または梨状陥凹のどちらか多い方の貯留量と誤嚥所見の有無を経年的に検討した. 貯留量の尺度は, 1:無, 2:線状に貯留, 3:解剖学的形態がわかる貯留, 4:それ以上に貯留とし, 複数の医師とSTで評価した. 【結果】4~5回のVF施行で1回以上誤嚥の認められたゼリー5例, 液体4例について, VF上誤嚥が認められたのはゼリー8/23試行, 液体9/18試行であった. 同じく貯留量評価値の変動が2段階以上の症例はゼリー1例, 液体3例と少なく, 経年的な評価値の重症化もみられなかった. 誤嚥のみられたVF回数は, 貯留量が段階3以下の時に比べ段階4の時は有意に多かった(ゼリーp
ISSN:1343-8441