ラット脊髄損傷後早期の関節拘縮進行過程における筋と関節構成体の関与
【目的】脊髄損傷後の関節拘縮の進行経過と関節可動域制限の方向,さらに拘縮の責任病巣としての筋性および関節性の要因の関係を評価し,損傷後早期の弛緩性麻痺から痙性麻痺への筋緊張の変化に伴う拘縮の発生要因を検討した。【方法】Wistar系ラットを脊髄損傷前,そして脊髄損傷後3,5,7,14日に4匹ずつに分けた。膝関節をまたぐ筋の切断前後の膝関節可動域を測定することで,筋性と関節性の要因を分析した。【結果】伸展可動域制限による膝関節屈曲拘縮は,損傷後3日目ですでに発生し,その進行経過は筋緊張の変化に伴い,変化しなかった。また拘縮の発生には,筋性の要因と関節性の要因がともに関与しており,その割合では筋性...
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Veröffentlicht in: | 理学療法学 2008/12/20, Vol.35(7), pp.318-324 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】脊髄損傷後の関節拘縮の進行経過と関節可動域制限の方向,さらに拘縮の責任病巣としての筋性および関節性の要因の関係を評価し,損傷後早期の弛緩性麻痺から痙性麻痺への筋緊張の変化に伴う拘縮の発生要因を検討した。【方法】Wistar系ラットを脊髄損傷前,そして脊髄損傷後3,5,7,14日に4匹ずつに分けた。膝関節をまたぐ筋の切断前後の膝関節可動域を測定することで,筋性と関節性の要因を分析した。【結果】伸展可動域制限による膝関節屈曲拘縮は,損傷後3日目ですでに発生し,その進行経過は筋緊張の変化に伴い,変化しなかった。また拘縮の発生には,筋性の要因と関節性の要因がともに関与しており,その割合では筋性の要因がより大きかった。【結論】損傷後早期の拘縮において,弛緩性麻痺あるいは痙性麻痺に関わらず,筋の変化を中心に関節構成体の変化にも着目する必要性が示された。 |
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ISSN: | 0289-3770 2189-602X |
DOI: | 10.15063/rigaku.KJ00005106604 |