自転車エルゴメータにより測定した下肢パワーと下肢単関節筋力の関係

パワーは短時間に発揮される筋出力をいうが, 短距離走, サッカー, スピードスケート等の最大疾走速度を要求される競技およびバレーボール, バスケットボール, ハンドボール等の跳躍系が加わる競技に必要とされる. 自転車エルゴメータのペダル駆動中のペダル回転数と一定の負荷値から算出され, 下肢の複合関節運動により出力された単関節筋力の合力とも考えられる. このパワーの回復が上記のスポーツでの下肢障害では要求されるが, それを前提として単関節筋力の改善が必要と考えられる. そこで今回, 自転車エルゴメータによるパワーに関与すると考えられる股・膝関節の等速性最大関節トルク(以下, 筋力)を測定し, それらのパワーとの関係について調べた. 〔対象〕本研究の趣旨に同意の得られた某実業団に所属する女子サッカー選手11名(年齢19.8±1.8歳, 体重55.1±5.1kg, 身長159.9±4.8cm;平均±標準偏差)を対象とした.