水中運動療法

要旨 水中での動作の特性を理解し, 臨床場面でプールを積極的に利用していくために第43回の現職者講習会から開始した講義と実技より中心となるハリビック法・ラガッツ法の内容を紹介しその目的及び実際についてまとめた. 水を利用した治療法の歴史は古く, 我が国においても湯治や温泉療法を中心として多くの治療に応用されている. 我々が行っている水治療法においても, 水の特性や温度(温熱寒冷)を利用し, 種々の器具が開発され臨床的に用いられている. しかしそのほとんどは, 患者にとって静的な応用が中心となっている. ここで述べる水中運動療法, いわゆるプールにおける運動療法は, 他の水治療法と同様, 水の物...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1990, Vol.17 (5), p.497-504
1. Verfasser: 竹中弘行
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨 水中での動作の特性を理解し, 臨床場面でプールを積極的に利用していくために第43回の現職者講習会から開始した講義と実技より中心となるハリビック法・ラガッツ法の内容を紹介しその目的及び実際についてまとめた. 水を利用した治療法の歴史は古く, 我が国においても湯治や温泉療法を中心として多くの治療に応用されている. 我々が行っている水治療法においても, 水の特性や温度(温熱寒冷)を利用し, 種々の器具が開発され臨床的に用いられている. しかしそのほとんどは, 患者にとって静的な応用が中心となっている. ここで述べる水中運動療法, いわゆるプールにおける運動療法は, 他の水治療法と同様, 水の物理的特性を利用しているのは勿論であるが, 患者自身が自ら運動し, 学習した事をその後の治療に生かして行くこと, また, 重力の支配する陸上では行いにくい動作も行いうる等多くの利点を有している. 最近では, 障害児を中心としてスイミングスクール等で水泳指導が行われ, 指導員に対する講習会やビデオソフト等も売り出されているようである. ここでは現職者講習会の内容をHalliwick法, Ragaz法を中心にまとめる. これに先立ち, 水の特性について, 簡単にまとめてみる.
ISSN:0289-3770