動作前にみられるSilent periodの研究

神経・筋疾患患者における起立動作前にみられるsilent period(SP)の出現率を検討し,次の結果を得た。 1) 正常群のSP出現率は77%以上の高い傾向を示した。 2) ギラン・バレー症候群も正常人と同様に高い出現傾向であった。片麻痺群の患側のSP出現率はBrunnstrom stageのわるいものほど低下し,失調症群は歩行障害が重度になると消失した。一方,パーキンソン症候群のSP出現率は45%以下であったが,L-Dopa療法によりSP出現率が高くなった。 以上のことからSP出現率は,本症の重症度にともない低下ないし消失傾向にあることから,理学療法の臨床評価に指標になりうると考えた。...

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Veröffentlicht in:理学療法学 1986/08/10, Vol.13(5), pp.333-336
Hauptverfasser: 平上, 二九三, 伊勢, 真樹, 小野, 仁之, 平田, 敏彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:神経・筋疾患患者における起立動作前にみられるsilent period(SP)の出現率を検討し,次の結果を得た。 1) 正常群のSP出現率は77%以上の高い傾向を示した。 2) ギラン・バレー症候群も正常人と同様に高い出現傾向であった。片麻痺群の患側のSP出現率はBrunnstrom stageのわるいものほど低下し,失調症群は歩行障害が重度になると消失した。一方,パーキンソン症候群のSP出現率は45%以下であったが,L-Dopa療法によりSP出現率が高くなった。 以上のことからSP出現率は,本症の重症度にともない低下ないし消失傾向にあることから,理学療法の臨床評価に指標になりうると考えた。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00003125049