硬化療法を行った顎下型ラヌーラの1例
「緒言」ラヌーラは舌下腺あるいは口底部の小唾液腺に由来する粘液貯留嚢胞で, その多くは口底部に偏在性の腫脹として認められる1,2). しかし, ときにこの嚢胞が顎舌骨筋の後方または顎舌骨筋を貫いて顎下部, あるいは頸部に進展し同部の腫脹を生じることがあり, 顎下型ラヌーラとして知られている1). 本疾患の治療は外科的治療法が第一選択とされることが多いが, 近年, 硬化療法による治療の報告2~9)も散見されている. 今回我々は本症に対して高張ブトウ糖液を用いた硬化療法を施行し良好な結果が得られたので, その概略を報告する. 「症例」「患者」:18歳, 男子. 「初診」:2008年9月×日. 「主...
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Veröffentlicht in: | 小児口腔外科 2010/12/25, Vol.20(2), pp.169-173 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」ラヌーラは舌下腺あるいは口底部の小唾液腺に由来する粘液貯留嚢胞で, その多くは口底部に偏在性の腫脹として認められる1,2). しかし, ときにこの嚢胞が顎舌骨筋の後方または顎舌骨筋を貫いて顎下部, あるいは頸部に進展し同部の腫脹を生じることがあり, 顎下型ラヌーラとして知られている1). 本疾患の治療は外科的治療法が第一選択とされることが多いが, 近年, 硬化療法による治療の報告2~9)も散見されている. 今回我々は本症に対して高張ブトウ糖液を用いた硬化療法を施行し良好な結果が得られたので, その概略を報告する. 「症例」「患者」:18歳, 男子. 「初診」:2008年9月×日. 「主訴」:顎の下が腫れた. 「家族歴・既往歴」:特記事項なし. 「現病歴」:1年前にも同様の症状を認めたが間もなく自然に治癒したとのことであった. 今回は, 初診の5日前より同部の腫脹を認め, 症状が改善しないため当科に来院した. |
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ISSN: | 0917-5261 1884-6661 |
DOI: | 10.11265/poms.20.169 |