矯正治療を契機に認められたエナメル上皮腫の1例

「諸言」小児のエナメル上皮腫は永久歯の萌出時期との関係から埋伏歯を伴うことが多く, 鑑別診断や治療方法の選択に苦慮する. 今回われわれは, 矯正治療を契機に認められたエナメル上皮腫の1例を経験したのでその概要を報告する. 「症例」患者:11歳, 女児. 主訴:右側下顎大臼歯部の萌出遅延. 初診日:平成16年4月1日. 既往歴:アレルギー性鼻炎. 家族歴:特記事項なし. 現病歴:平成16年2月18日, 歯列不正を主訴に本学歯科矯正科を受診し, AngleI級・上下顎前突症と診断された. X線検査にて右側下顎第2大臼歯の埋伏を認め, 第2大臼歯の牽引目的に開窓が必要となり当科を紹介された. 現症:...

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Veröffentlicht in:小児口腔外科 2006/12/25, Vol.16(2), pp.174-176
Hauptverfasser: 細川, 恵一, 馬越, 誠之, 田中, 章夫, 鈴木, 正二, 草間, 薫, 坂下, 英明
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「諸言」小児のエナメル上皮腫は永久歯の萌出時期との関係から埋伏歯を伴うことが多く, 鑑別診断や治療方法の選択に苦慮する. 今回われわれは, 矯正治療を契機に認められたエナメル上皮腫の1例を経験したのでその概要を報告する. 「症例」患者:11歳, 女児. 主訴:右側下顎大臼歯部の萌出遅延. 初診日:平成16年4月1日. 既往歴:アレルギー性鼻炎. 家族歴:特記事項なし. 現病歴:平成16年2月18日, 歯列不正を主訴に本学歯科矯正科を受診し, AngleI級・上下顎前突症と診断された. X線検査にて右側下顎第2大臼歯の埋伏を認め, 第2大臼歯の牽引目的に開窓が必要となり当科を紹介された. 現症:口腔外所見;特記事項なし. 口腔内所見;臼歯部の咬合状態はAngleI級を呈しており, 右側下顎第2大臼歯は未萌出の状態で被覆歯肉は正常であった(写真1). X線所見;右側下顎第2大臼歯は, 埋伏歯の状態で, 歯嚢とは別に右側下顎第1大臼歯遠心に境界明瞭な歯冠大, 単胞性の嚢胞様透過像を認めた(写真2). 臨床診断:右側下顎含歯性嚢胞.
ISSN:0917-5261
1884-6661
DOI:10.11265/poms1991.16.174