超音波ガイド下中心静脈穿刺に垣間見るトリックアートの世界

「抄録」 近年, 超音波ガイド下穿刺が中心静脈穿刺の標準手技になってきたが, 2017年の日本医療安全調査機構の報告によると, 中心静脈穿刺関連合併症による死亡例の半数以上で超音波が使用されていた. また, ランドマーク法と比較して超音波ガイド法でより機械的合併症が多いとの報告もある. 超音波ガイド下穿刺によって合併症を引き起こす要因として, 失敗が失敗のように見えないトリックアートのような世界が存在する. 超音波画像上はあたかも穿刺が成功しているように見えるにもかかわらず, 実際は穿刺針の先端が標的血管外に位置しているのである. 本講座ではそのトリックアートを実感できる例をいくつか挙げて,...

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Veröffentlicht in:Cardiovascular Anesthesia 2018-08, Vol.22 (1), p.25-31
Hauptverfasser: 中澤春政, 徳嶺譲芳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」 近年, 超音波ガイド下穿刺が中心静脈穿刺の標準手技になってきたが, 2017年の日本医療安全調査機構の報告によると, 中心静脈穿刺関連合併症による死亡例の半数以上で超音波が使用されていた. また, ランドマーク法と比較して超音波ガイド法でより機械的合併症が多いとの報告もある. 超音波ガイド下穿刺によって合併症を引き起こす要因として, 失敗が失敗のように見えないトリックアートのような世界が存在する. 超音波画像上はあたかも穿刺が成功しているように見えるにもかかわらず, 実際は穿刺針の先端が標的血管外に位置しているのである. 本講座ではそのトリックアートを実感できる例をいくつか挙げて, その対策を紹介する.
ISSN:1342-9132