14 切除不可能な巨大骨盤内神経線維腫1型(NF1)から来る難治性左下肢痛に対し放射線治療で痛みの緩和に成功した症例

症例:20代男性. 既往歴:幼少期から神経線維腫1型(NF1)を指摘. 10代に骨盤内の巨大NFIに対し外科的切除された. 現病歴:最近左下肢痛が出現. CT, MRI施行し, 骨盤内に巨大NF1が指摘された. 腹部外科, 脊椎外科で切除不可能と判断され, ガバペンチン300mg/day, ロキソプロフェン180mg/day投与されるも, 痛みのコントロール困難でペイン外来に紹介された. ガバペンチン1,200mg/day, アミトリプチン30mg/day投与するもNRS8-10とコントロール不良で, 経口モルヒネ60mg/dayでもNRS7-8で夜間睡眠が取れない状態が続いた. 治療:この状...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2011, Vol.18 (2), p.76-76
Hauptverfasser: 寺田忠徳, 川崎貴士, 古賀和徳, 原幸治, 佐多竹良
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:症例:20代男性. 既往歴:幼少期から神経線維腫1型(NF1)を指摘. 10代に骨盤内の巨大NFIに対し外科的切除された. 現病歴:最近左下肢痛が出現. CT, MRI施行し, 骨盤内に巨大NF1が指摘された. 腹部外科, 脊椎外科で切除不可能と判断され, ガバペンチン300mg/day, ロキソプロフェン180mg/day投与されるも, 痛みのコントロール困難でペイン外来に紹介された. ガバペンチン1,200mg/day, アミトリプチン30mg/day投与するもNRS8-10とコントロール不良で, 経口モルヒネ60mg/dayでもNRS7-8で夜間睡眠が取れない状態が続いた. 治療:この状態では下肢麻痺が起こる危険性が非常に高いと判断し放射線治療で縮小を図った. その後ロキソプロフェン180mg/day, アミトリプチン30mg/dayのみでNRS0-2にコントロール可能となった. 考察:NF1に対する放射線治療例は切除不可能な症例や痛みの緩和目的に対して適応がある. 良性腫瘍でも放射線治療は痛みの緩和に非常な有効な場合があり常に念頭に置く必要性があると考えられた.
ISSN:1340-4903