長期間持続した難治性吃逆が回腸狭窄部切除後に消失した1症例

「要旨」66歳,男性.16年前に吃逆が出現し,12年間治療に難渋した.この吃逆に,アミトリプチリン,プロプラノロールとクロナゼパムの内服と迷走神経ブロックの併用が有効であった.3年2カ月間の治療の経過中に腸閉塞症を発症し,内服不可能となった.その頃から吃逆が再発し,一時期は吃逆が重積状態となった.保存的治療では,腸閉塞症状が改善しなかったので,回腸の閉塞部を切除し,腸閉塞状態を解除した.吃逆は,術後2週目から徐々に減少しはじめ,5週目にはほぼ消失した.アミトリプチリン,プロプラノロール,およびクロナゼパムの内服や迷走神経ブロックは行っていないが,吃逆は再発していない.吃逆の重積発作中に行われた...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2007-04, Vol.14 (2), p.153-155
Hauptverfasser: 東澤知輝, 森田博, 有宗睦晃
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」66歳,男性.16年前に吃逆が出現し,12年間治療に難渋した.この吃逆に,アミトリプチリン,プロプラノロールとクロナゼパムの内服と迷走神経ブロックの併用が有効であった.3年2カ月間の治療の経過中に腸閉塞症を発症し,内服不可能となった.その頃から吃逆が再発し,一時期は吃逆が重積状態となった.保存的治療では,腸閉塞症状が改善しなかったので,回腸の閉塞部を切除し,腸閉塞状態を解除した.吃逆は,術後2週目から徐々に減少しはじめ,5週目にはほぼ消失した.アミトリプチリン,プロプラノロール,およびクロナゼパムの内服や迷走神経ブロックは行っていないが,吃逆は再発していない.吃逆の重積発作中に行われた腸閉塞症解除術が吃逆の改善に影響したと考えられた.
ISSN:1340-4903
DOI:10.11321/jjspc1994.14.153