硬膜外電気刺激が有効であったpainful legs and moving toesの一例

Painful legs and moving toes (PLMT)は主として下肢の不随意運動を伴う難治性の疼痛疾患であり, 確立した治療法がないのが現状である. 今回我々は薬物療法や神経ブロック療法が無効であったPLMTの症例に硬膜外電気刺激を施行し, 良好な鎮痛効果が得られたので若干の考察を加えて報告する. (症例)51歳男性. うつ病の診断で当院精神科にて1987年より薬物療法を受けていた. 1995年頃より両下肢痛及び両下肢不随意運動が誘因なく出現した. 当院神経内科にて末梢神経障害と診断, 抗痙攣薬の投与等受けるも改善せず, 1997年当科受診となった. 硬膜外ブロックは一時的な効...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 2001, Vol.8 (3), p.132-132
Hauptverfasser: 齊藤千恵, 高田真二, 南部隆, 高橋秀則, 森田茂穂
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:Painful legs and moving toes (PLMT)は主として下肢の不随意運動を伴う難治性の疼痛疾患であり, 確立した治療法がないのが現状である. 今回我々は薬物療法や神経ブロック療法が無効であったPLMTの症例に硬膜外電気刺激を施行し, 良好な鎮痛効果が得られたので若干の考察を加えて報告する. (症例)51歳男性. うつ病の診断で当院精神科にて1987年より薬物療法を受けていた. 1995年頃より両下肢痛及び両下肢不随意運動が誘因なく出現した. 当院神経内科にて末梢神経障害と診断, 抗痙攣薬の投与等受けるも改善せず, 1997年当科受診となった. 硬膜外ブロックは一時的な効果のみであった. エタノールによる両側腰部交感神経節ブロックにより, 症状は消失したが1ヵ月後には再燃した. 硬膜外刺激電極を挿入, 両下肢への電気刺激を行ったところ, 下肢痛の軽減, 不随意運動の消失が認められたので, 受信器の埋め込みを行った. 半年経過した現在, その効果は持続している. (結語)Painful legs and moving toes (PLMT)に対し, 硬膜外電気刺激は, 試みてよい治療手段であると思われた.
ISSN:1340-4903