ペインクリニックにおいてメキシレチンはリドカインの代用薬になり得るのか

【症例】79才の男性. 右頸部の帯状疱疹に罹患後3ヵ月でPHNにて当科外来受診. SGB, 浅頸神経叢ブロックとカルバマゼピンの内服治療を開始. 疼痛は一時軽減したが, 発症6ヵ月頃より再度疼痛が増強. C2ブロックと浅頸神経叢ブロツクにて疼痛はコントロールできるが効果が2~3日しか持続しないため, Drug challenge testを施行. ケタミン10mgの静注投与は無効. リドカイン10mg×4回の静注投与で徐々に疼痛が軽減し, 投与前の痛みの3/10となったので, 300mg/日のメキシレチンを20日間内服治療したが無効. 現在, 週2回のブロックを継続しているが効果の持続が短く,...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 1998, Vol.5 (3), p.327-327
Hauptverfasser: 竹山和秀, 高谷哲夫, 金沢正浩, 滝口 守, 山本道雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【症例】79才の男性. 右頸部の帯状疱疹に罹患後3ヵ月でPHNにて当科外来受診. SGB, 浅頸神経叢ブロックとカルバマゼピンの内服治療を開始. 疼痛は一時軽減したが, 発症6ヵ月頃より再度疼痛が増強. C2ブロックと浅頸神経叢ブロツクにて疼痛はコントロールできるが効果が2~3日しか持続しないため, Drug challenge testを施行. ケタミン10mgの静注投与は無効. リドカイン10mg×4回の静注投与で徐々に疼痛が軽減し, 投与前の痛みの3/10となったので, 300mg/日のメキシレチンを20日間内服治療したが無効. 現在, 週2回のブロックを継続しているが効果の持続が短く, ペインコントロールに難渋している. 間歇投与時のリドカインの血清濃度はコンピュータ解析から0.3~1.3μg/mlであることが予想され, 心室性不整脈の有効治療域の最低レベルである. 一方, メキシレチン内服時の血中濃度は0.7μg/ml前後と考えられ, 不整脈治療域の最低濃度である0.5μg/mlを十分越えている. 【結論】帯状疱疹後の神経痛にリドカインは低濃度でも鎮痛効果が得られたが, メキシレチンでは同様の効果が得られず, リドカインの代用薬とはならなかった.
ISSN:1340-4903