末期癌患者の在宅での疼痛コントロールについて

帝京大学市原病院は平成4年から訪問看護婦を主にした訪問看護を行っていたが, 平成8年以降ペインセンター医師を中心とした積極的に関与により, 在宅医療の癌末期癌患者数が劇的に増加している. 過去2年間の在宅療養癌患者55名についての症状コントロールの現状を調査, 分析したので若干の考察を加えて報告する. 1疼痛コントロール:(1)鎮痛法;55例全員に対してNSAIDs, モルヒネ製剤の経口あるいは経直腸投与, モルヒネの持続皮下注(1名), 持続硬膜外注入(1名)を行った. 疼痛コントロールが不十分と思われた症例は2例(4%)であった. (2)入院時に比べ病期は進行しているが, 疼痛の増悪した症...

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Veröffentlicht in:日本ペインクリニック学会誌 1998, Vol.5 (3), p.275-275
Hauptverfasser: 高橋秀則, 宮崎美由紀, 豊田千穂, 南部 隆, 柳田 尚, 森田茂穂
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:帝京大学市原病院は平成4年から訪問看護婦を主にした訪問看護を行っていたが, 平成8年以降ペインセンター医師を中心とした積極的に関与により, 在宅医療の癌末期癌患者数が劇的に増加している. 過去2年間の在宅療養癌患者55名についての症状コントロールの現状を調査, 分析したので若干の考察を加えて報告する. 1疼痛コントロール:(1)鎮痛法;55例全員に対してNSAIDs, モルヒネ製剤の経口あるいは経直腸投与, モルヒネの持続皮下注(1名), 持続硬膜外注入(1名)を行った. 疼痛コントロールが不十分と思われた症例は2例(4%)であった. (2)入院時に比べ病期は進行しているが, 疼痛の増悪した症例は皆無であり, むしろ軽減する印象が強かった. (3)疼痛コントロール不良のために再入院した症例は皆無であった. 2疼痛以外の症状:呼吸困難, 腹部膨満感, 不穏などの症状が問題であり, 疼痛に比べてコントロールに難渋することが多かった.
ISSN:1340-4903