64列CTを用いた心房細動アブレーション用心臓CTによる冠動脈解析の有用性についての検討

背景:65歳以上の心房細動患者は年間約2%に急性冠症候群が発症すると報告されており,心房細動と虚血性心疾患は密接な関係にある. 目的:心房細動に対するカテーテルアブレーション(RFCA)術前に左心房,肺静脈を評価するための3次元マッピング用64列心臓CT撮影で,1)冠動脈解析を行うことは可能であるか,2)冠動脈病変を合併している割合,を評価することを目的とする. 方法:心房細動に対するRFCA治療前に3次元マッピング用64列心臓CT(左心房,肺静脈を撮影する条件下)を施行した,今までに虚血性心疾患を指摘されたことのない連続406名の患者を対象にした.この患者群において,冠動脈解析が可能だった割...

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Veröffentlicht in:心臓 2021/12/15, Vol.53(12), pp.1299-1304
Hauptverfasser: 髙橋, 寛敏, 竹本, 真生, 奥之薗, 斉美, 前田, 康太, 小方, 優典, 藤本, 康介, 奥之薗, 祐一, 長谷, 幸宜, 上田, 亮治
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景:65歳以上の心房細動患者は年間約2%に急性冠症候群が発症すると報告されており,心房細動と虚血性心疾患は密接な関係にある. 目的:心房細動に対するカテーテルアブレーション(RFCA)術前に左心房,肺静脈を評価するための3次元マッピング用64列心臓CT撮影で,1)冠動脈解析を行うことは可能であるか,2)冠動脈病変を合併している割合,を評価することを目的とする. 方法:心房細動に対するRFCA治療前に3次元マッピング用64列心臓CT(左心房,肺静脈を撮影する条件下)を施行した,今までに虚血性心疾患を指摘されたことのない連続406名の患者を対象にした.この患者群において,冠動脈解析が可能だった割合,解析を妨げる要因を検討した. 結果:92%の症例で冠動脈病変が解析可能であった.解析を妨げる要因として,頻脈性(心拍数90回/分以上)心房細動と冠動脈の石灰化が挙げられた. 結論:心房細動に対するRFCA術前に撮影する3次元マッピング用64列心臓CTで冠動脈解析は可能であることが示された.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.53.1299