診断(3) マルチスライスCTによる冠動脈狭窄の診断

近年のマルチスライスCTの進歩とともに, 冠動脈のCTが身近なものとなってまいりました. 本日は, 冠動脈のCT診断の現状を解説するとともに, 最近登場しました, 最新型の320列CTについてもご紹介したいと思います. まず, マルチスライスCTの進歩についてお話しします. マルチスライスCTは, 今から約10年前の1998年に, 4列の検出器を搭載した装置が登場しました. その後, 2001年には16列, 2004年には64列へと長足の進歩を遂げています. その64列CTでは, 約10秒の短い時間で心臓全体を撮影できるようになりましたので, 冠動脈の評価がいよいよ本格的に行われるようになった...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:心臓 2010, Vol.42 (3), p.416-417
1. Verfasser: 吉岡邦浩
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年のマルチスライスCTの進歩とともに, 冠動脈のCTが身近なものとなってまいりました. 本日は, 冠動脈のCT診断の現状を解説するとともに, 最近登場しました, 最新型の320列CTについてもご紹介したいと思います. まず, マルチスライスCTの進歩についてお話しします. マルチスライスCTは, 今から約10年前の1998年に, 4列の検出器を搭載した装置が登場しました. その後, 2001年には16列, 2004年には64列へと長足の進歩を遂げています. その64列CTでは, 約10秒の短い時間で心臓全体を撮影できるようになりましたので, 冠動脈の評価がいよいよ本格的に行われるようになったわけです. 次に, 冠動脈CTの検査の実際について述べます. 冠動脈CTではヨード性造影剤を使用しますので, 検査の前にアレルギー歴の問診や腎機能のチェックを行う必要があります. また, 高心拍の患者さんでは, 撮影や画像処理が困難になりますので, 心拍数を制御する目的でβブロッカーをあらかじめ投与しておく場合もあります.
ISSN:0586-4488