大転子移動術により治療した子牛における股関節脱臼3症例

子牛の股関節脱臼3症例に対し大転子移動術による治療を実施し長期経過を観察した。症例は1~85日齢で発症し,全例が前背方脱臼と診断され,発症から手術までの日数は9~16日であった。手術は全静脈的鎮静不動化処置の下に実施し,頭外側アプローチにより股関節を露出させ脱臼を整復,切断後の大転子は遠位に移動させスクリュー及びテンションバンドワイヤーを用いて大腿骨へ固定した。全例で術後14日目までに支柱肢跛行が消失した。症例1は経過中に他の外傷を発症し早期淘汰された。症例2は19カ月齢,症例3は31カ月齢まで良好に発育し,子牛の股関節脱臼に対する大転子移動術の有用性が示唆された。...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2023-07, Vol.76 (7), p.e116-e121
Hauptverfasser: 田村, 倫也, 工藤, 力, 庄野, 春日, 坂本, 沙織, 尾形, 透, 吉田, 晴香, 千葉, 恵樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:子牛の股関節脱臼3症例に対し大転子移動術による治療を実施し長期経過を観察した。症例は1~85日齢で発症し,全例が前背方脱臼と診断され,発症から手術までの日数は9~16日であった。手術は全静脈的鎮静不動化処置の下に実施し,頭外側アプローチにより股関節を露出させ脱臼を整復,切断後の大転子は遠位に移動させスクリュー及びテンションバンドワイヤーを用いて大腿骨へ固定した。全例で術後14日目までに支柱肢跛行が消失した。症例1は経過中に他の外傷を発症し早期淘汰された。症例2は19カ月齢,症例3は31カ月齢まで良好に発育し,子牛の股関節脱臼に対する大転子移動術の有用性が示唆された。
ISSN:0446-6454