ペットボトルトラップによる水田面の水生生物調査法と実践

本報ではペットボトルトラップにより,田面の小~中型の水生生物多様性を定量的に評価・解析する。福岡県北部の6つの圃場においてトラップを10個ずつ設置し捕獲調査を行ったところ,4綱9科15種にわたり水生生物が捕獲された。また,同一圃場内にも水温,溶存酸素,水深などに局所的な変異が見られたが,解析の結果,水温の高い地点にヌマガエルのオタマジャクシ,水生昆虫,スクミリンゴガイが偏って分布する傾向が見られた。またオタマジャクシは水深の深い地点に,水生昆虫類は水深の浅い地点に偏って分布した。そのため調査に当たっては,一つの圃場に対し複数個設置することで局所的な偏りを平均化することが望まれる。...

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Veröffentlicht in:水土の知 : 農業農村工学会誌 : journal of the Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering 2016, Vol.84(3), pp.211-214,a2
Hauptverfasser: 鹿野, 雄一, 山下, 奉海
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:本報ではペットボトルトラップにより,田面の小~中型の水生生物多様性を定量的に評価・解析する。福岡県北部の6つの圃場においてトラップを10個ずつ設置し捕獲調査を行ったところ,4綱9科15種にわたり水生生物が捕獲された。また,同一圃場内にも水温,溶存酸素,水深などに局所的な変異が見られたが,解析の結果,水温の高い地点にヌマガエルのオタマジャクシ,水生昆虫,スクミリンゴガイが偏って分布する傾向が見られた。またオタマジャクシは水深の深い地点に,水生昆虫類は水深の浅い地点に偏って分布した。そのため調査に当たっては,一つの圃場に対し複数個設置することで局所的な偏りを平均化することが望まれる。
ISSN:1882-2770
1884-7196
DOI:10.11408/jjsidre.84.3_211