植物由来の乳酸菌を用いたビタミンB12強化ザワークラウト(キャベツの漬物)の調製

4種類の市販のザワークラウト(キャベツの漬物)のビタミンB12含量を測定した結果,1種類の製品には湿重量100gあたり0.5μgのビタミンB12が検出されたが,残り3種類の製品には微量にしか含まれていなかった。液体クロマトグラム質量分析によりビタミンB12含量が高かった製品の主要なコリノイド化合物を分析した結果,ヒトで生理活性を示さないシュードビタミンB12であることが判明した。以上の結果から,市販のザワークラウトはビタミンB12の供給源にならないことが示唆された。また,野菜や果物から分離された16種類の乳酸菌のビタミンB12生産量を検討した結果,すべての乳酸菌はビタミンB12不含培地で良い生...

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Veröffentlicht in:Food preservation science 2018-11, Vol.44 (6), p.293-301
Hauptverfasser: 美藤, 友博, 藤井, 久美子, 清水, 智子, 北村, 有子, 谷岡, 由梨, 竹中, 重雄, 薮田, 行哲, 古庄, 律, 会見, 忠則, Schwarz, J, 渡邉, 文雄
Format: Artikel
Sprache:eng
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:4種類の市販のザワークラウト(キャベツの漬物)のビタミンB12含量を測定した結果,1種類の製品には湿重量100gあたり0.5μgのビタミンB12が検出されたが,残り3種類の製品には微量にしか含まれていなかった。液体クロマトグラム質量分析によりビタミンB12含量が高かった製品の主要なコリノイド化合物を分析した結果,ヒトで生理活性を示さないシュードビタミンB12であることが判明した。以上の結果から,市販のザワークラウトはビタミンB12の供給源にならないことが示唆された。また,野菜や果物から分離された16種類の乳酸菌のビタミンB12生産量を検討した結果,すべての乳酸菌はビタミンB12不含培地で良い生育を示したが,キャベツ抽出液では8種に留まり,特にLactobacillus plantarum FSCM2-12が最も高いバイオマス量とビタミンB12含量を示した。このL. plantarum FSCM2-12をスターターとしてザワークラウトを調製したところ,キャベツ重量の0.5%(w/w)のL. plantarum FSCM2-12を添加した場合が,最も高いビタミンB12含量を示し,市販品の約3倍の値を示した。
ISSN:1344-1213