飼料脂肪酸組成がブリ筋肉中ドコサヘキサエン酸量に及ぼす効果

本研究では,飼料脂質源の一部にマグロ加工残渣油を用い,ブリ2年魚の筋肉中 DHA 含量の変化を観察した。対照区には市販 EP(油脂内添)を給餌し,試験区には市販飼料に用いられている油脂の3割をマグロ加工残渣油で置換した飼料(油脂外添)(TO)を給餌した。ブリを海面生簀に4,000尾ずつ収容して10月から4月まで飼育し,10月,12月,1月,2月,4月に各生簀から5匹ずつ採取した。TO 飼料の DHA 組成比は対照飼料より高かったが,粗脂質含量は対照飼料より低かった。背肉と腹肉の DHA 組成比では,TO 区が対照区より有意に高い値を示した。しかしながら,TO 区における筋肉中の粗脂質含量が低か...

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Veröffentlicht in:Suisan Zoshoku 2018, Vol.66(1), pp.61-69
Hauptverfasser: 品川, 純兵, 金丸, 素久, 桑原, 宏, 深田, 陽久
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究では,飼料脂質源の一部にマグロ加工残渣油を用い,ブリ2年魚の筋肉中 DHA 含量の変化を観察した。対照区には市販 EP(油脂内添)を給餌し,試験区には市販飼料に用いられている油脂の3割をマグロ加工残渣油で置換した飼料(油脂外添)(TO)を給餌した。ブリを海面生簀に4,000尾ずつ収容して10月から4月まで飼育し,10月,12月,1月,2月,4月に各生簀から5匹ずつ採取した。TO 飼料の DHA 組成比は対照飼料より高かったが,粗脂質含量は対照飼料より低かった。背肉と腹肉の DHA 組成比では,TO 区が対照区より有意に高い値を示した。しかしながら,TO 区における筋肉中の粗脂質含量が低かったため,筋肉中 DHA 含量(g/100 g 筋肉)では,背肉と腹肉のどちらにおいても試験区間で差はなかった。
ISSN:0371-4217
2185-0194
DOI:10.11233/aquaculturesci.66.61