カキわい性台木新品種‘静カ台1号’及び‘静カ台2号’の育成とその特性

本研究では,ヤマガキ実生由来の台木群からわい性台木の選抜を試みた結果,わい性台木品種‘静カ台1号’及び‘静カ台2号’を育成した。‘静カ台1号’及び‘静カ台2号’を茎頂培養により増殖し,‘前川次郎’の台木として利用した場合,再生個体においても台木の特性が再現され,いずれもわい化効果を示すとともに,収量が多くなった。‘静カ台1号’ではややわい化し,樹当たりの収量及び樹冠占有面積当たりの収量に優れるため,新植や改植時等,広い場面での利用に適していると考えられた。‘静カ台2号’は‘静カ台1号’と比較してわい化程度が強く,定植後早期から結実が安定しており,傾斜地での利用や省力化を強く求める場合に適してい...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:静岡県農林技術研究所研究報告 = Bulletin of the Shizuoka Research Institute of Agriculture and Forestry 2015-03 (8), p.61-67
Hauptverfasser: 服部, 憲明, 鎌田, 憲昭, 磯部, 卓文, 安間, 貞夫, 加々美, 裕, 荒木, 勇二, 種石, 始弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究では,ヤマガキ実生由来の台木群からわい性台木の選抜を試みた結果,わい性台木品種‘静カ台1号’及び‘静カ台2号’を育成した。‘静カ台1号’及び‘静カ台2号’を茎頂培養により増殖し,‘前川次郎’の台木として利用した場合,再生個体においても台木の特性が再現され,いずれもわい化効果を示すとともに,収量が多くなった。‘静カ台1号’ではややわい化し,樹当たりの収量及び樹冠占有面積当たりの収量に優れるため,新植や改植時等,広い場面での利用に適していると考えられた。‘静カ台2号’は‘静カ台1号’と比較してわい化程度が強く,定植後早期から結実が安定しており,傾斜地での利用や省力化を強く求める場合に適していると考えられた。両台木は,園地や生産者等の条件に合わせて選択が可能であり,今後広く普及することが期待される。
ISSN:1882-8264