ブドウにおける斑状着色障害の発生原因と亜リン酸含有液肥による防止技術
ブドウにおける斑状着色障害と、無機成分含量および病害虫との関係を調査するとともに、亜リン酸含有液肥による防止技術について検討した。1 障害がごくわずかしか発生しない園地と比較して、障害が例年発生する園地では、葉、幼果、成熟果果皮いずれにおいてもマンガン含量の高い傾向が認められた。成熟期の葉では銅含量も高かった。また、マンガン含量は健全部と比較して障害部において高かった。しかし、マンガン、銅ともに障害の原因であるとは考えられなかった。2 障害が例年発生する園地からは、病原菌、害虫ともに確認されず、障害との関係は明らかでなかった。3 障害の原因は明らかでなかったが、亜リン酸含有液肥を果房に3回散布...
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Veröffentlicht in: | 山口県農林総合技術センター研究報告 2015-03 (6), p.21-28 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ブドウにおける斑状着色障害と、無機成分含量および病害虫との関係を調査するとともに、亜リン酸含有液肥による防止技術について検討した。1 障害がごくわずかしか発生しない園地と比較して、障害が例年発生する園地では、葉、幼果、成熟果果皮いずれにおいてもマンガン含量の高い傾向が認められた。成熟期の葉では銅含量も高かった。また、マンガン含量は健全部と比較して障害部において高かった。しかし、マンガン、銅ともに障害の原因であるとは考えられなかった。2 障害が例年発生する園地からは、病原菌、害虫ともに確認されず、障害との関係は明らかでなかった。3 障害の原因は明らかでなかったが、亜リン酸含有液肥を果房に3回散布することで、障害を抑制できることが示された。4 亜リン酸のみを含む溶液を処理した果房において有意に障害が抑制されたことから、亜リン酸含有液肥に含まれる成分の中で、障害抑制効果を有するのは亜リン酸であると考えられた。5 亜リン酸含有液肥の処理適期について検討したところ、果粒肥大後期から果粒軟化期(満開後31~52日)における処理で有意に障害が抑制された。 |
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ISSN: | 2185-0437 |