高能力乳用牛受精卵の大量生産技術の開発

高能力乳用牛受精卵の大量生産を目的に,発育初期卵の4分離技術について,体外受精卵および体内受精卵を用いて検討した。試験1: と畜場由来卵子から作出した4-16細胞期の体外受精卵を用い,割球分離時の透明帯除去法について検討した結果,酵素融解法がガラス針切開法より大幅に省力的で,発育率も同等(46.9%,45.0%)であった。また,4分離割球の発育率は,透明帯へ再封入しない場合,ピンホール培養法(22.9%)がドロップ培養法(6.3%)より有意に高かった。試験2: 4分離に適した4-16細胞期の体内受精卵が回収できる割合は,発情後4.5日目採卵(100%)が5.0日目採卵(37.5%)より高かった...

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Veröffentlicht in:徳島県立農林水産総合技術支援センター畜産研究所研究報告 = Bulletin of Tokushima Prefectural Agriculture, Forestry and Fisheries Technology Support Center Livestock Research Institute Forestry and Fisheries Technology Support Center Livestock Research Institute, 2012-03 (11), p.8-11
Hauptverfasser: 紀川, 将之, 後藤, 充宏, 岸本, 雅人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:高能力乳用牛受精卵の大量生産を目的に,発育初期卵の4分離技術について,体外受精卵および体内受精卵を用いて検討した。試験1: と畜場由来卵子から作出した4-16細胞期の体外受精卵を用い,割球分離時の透明帯除去法について検討した結果,酵素融解法がガラス針切開法より大幅に省力的で,発育率も同等(46.9%,45.0%)であった。また,4分離割球の発育率は,透明帯へ再封入しない場合,ピンホール培養法(22.9%)がドロップ培養法(6.3%)より有意に高かった。試験2: 4分離に適した4-16細胞期の体内受精卵が回収できる割合は,発情後4.5日目採卵(100%)が5.0日目採卵(37.5%)より高かった。また,4分離卵の作出手法について,マニピュレーター区と簡易区で移植可能卵への発育率を比較検討した結果,両区(19.4%,24.1%)に有意差はなく,移植試験では正常産子を1頭生産した。以上の結果から,4分離卵の作出および産子生産は可能であり,マニピュレーター操作が不要な簡易技術の可能性も示唆された。
ISSN:1881-2619