コチョウラン (Doritaenopusis) 「山梨1号」の開花習性

当センターで育成したコチョウラン「山梨1号」,(Phal.violacea×Dor.pulcherrima)の開花習性を明らかにする目的で,フラスコ出し時期と開花の関係,開花適温,育苗温度やその期間について調査した。1.フラスコ出しを1月,4月,7月,10月と年4回行ったが,いずれの場合も開花は7月中旬から8月下旬であり,一季咲きであった.フラスコ出しは至花日数が短く,花蕾数の多い7月が適していた.2. 育苗を20~30℃(最低~最高温度)の温室で120日間行うと安定して開花した. 240日間では,開花は早くなったが揃いが悪かった. 25~35℃の育苗では,180日間育苗した株では開花の遅延が...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:山梨県総合農業技術センター研究報告 = Bulletin of the Yamanashi Prefectural Agricultural Technology Center 2011-03 (4), p.9-15
Hauptverfasser: 藤木, 俊也, 窪田, 浩一, 堀内, 浩明, 三宅, ひろみ
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当センターで育成したコチョウラン「山梨1号」,(Phal.violacea×Dor.pulcherrima)の開花習性を明らかにする目的で,フラスコ出し時期と開花の関係,開花適温,育苗温度やその期間について調査した。1.フラスコ出しを1月,4月,7月,10月と年4回行ったが,いずれの場合も開花は7月中旬から8月下旬であり,一季咲きであった.フラスコ出しは至花日数が短く,花蕾数の多い7月が適していた.2. 育苗を20~30℃(最低~最高温度)の温室で120日間行うと安定して開花した. 240日間では,開花は早くなったが揃いが悪かった. 25~35℃の育苗では,180日間育苗した株では開花の遅延が認められた.3. 開花は18~25℃の温室が適していた. 20~30℃の温室や25~35℃の温室では開花が早まる傾向が認められたが,開花日が揃わず落蕾が多く発生した. 25~35℃の温室では開花株率も低下した.4. 以上の結果から,コチョウラン「山梨I号」のフラスコ出しは7月に実施し,20~30℃温室で120日間育苗した後,18~25℃温室で開花させるのが良いことが明らかとなった.
ISSN:1881-7726