酒造好適米水稲新品種「神の穂」の育成と栽培法
多収で精米特性に優れる酒造好適米品種「神の穂」を育成した。本品種は短稈で耐倒伏牲に優れる「越南165号」を母とし、酒造適性に優れる「中部酒97号(夢山水)」を父として交配した後代から育成され、2008年7月に三重県の認定品種として採用された。本品種の成熟期は「コシヒカリ」と同日で本県における早晩性は早生の中に属する。稈長は「コシヒカリ」に比べ10cm程度短く、穂数は少ない穂重型品種である。耐倒伏性は中で、穂発芽性はやや難である。収量は「コシヒカリ」より多収で、粒大は「五百万石」と同程度の大粒である。心白の発現率は「五百万石」に比べ少ないが、70%精米時の砕米率は低く精米適性は良好である。また製...
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Veröffentlicht in: | 三重県農業研究所報告 = Bulletin of Mie Prefectural Agricultural Research Institute 2009-03 (32), p.29-39 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 多収で精米特性に優れる酒造好適米品種「神の穂」を育成した。本品種は短稈で耐倒伏牲に優れる「越南165号」を母とし、酒造適性に優れる「中部酒97号(夢山水)」を父として交配した後代から育成され、2008年7月に三重県の認定品種として採用された。本品種の成熟期は「コシヒカリ」と同日で本県における早晩性は早生の中に属する。稈長は「コシヒカリ」に比べ10cm程度短く、穂数は少ない穂重型品種である。耐倒伏性は中で、穂発芽性はやや難である。収量は「コシヒカリ」より多収で、粒大は「五百万石」と同程度の大粒である。心白の発現率は「五百万石」に比べ少ないが、70%精米時の砕米率は低く精米適性は良好である。また製成酒は柔らかく、ふくらみのある酒質となる。また4月下旬から5月上旬に移植し、基肥として窒素成分で0.5kg/a程度施用し、穂肥として出穂20日前に窒素成分で0.3kg/a程度施用することで多収で高品質な生産物を得ることができる。 |
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ISSN: | 1883-5538 |