地球温暖化時代に対応した農業分野における新たな水政策についての概念整理

地球温暖化は, 気温の上昇のみならず, 洪水や干ばつなどの極端な気象現象の頻度や程度を増大させる可能性が高い。加えて, 温暖化の進行に伴い農家は, その他の多くの不確実性に直面する。本報では, とくに農業用水に着目して, 農家が干ばつなどに係る不確実性の増大に伴う経営上のリスクを効果的, 効率的に管理できるような政策について概念的な観点から論じた。具体的には, 今後の農業分野における新たな水政策の方針として, かんがい事業においては, その事業開始についての申請同意制度は不要とし, 事業や管理に要する経費について事後的料金制度を導入すること, これらに伴い事業を効率的に進めるための仕組みを導入...

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Veröffentlicht in:水土の知 : 農業農村工学会誌 : journal of the Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering 2008/11/01, Vol.76(11), pp.971-976,a1
Hauptverfasser: 荘林, 幹太郎, 末松, 広行
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:地球温暖化は, 気温の上昇のみならず, 洪水や干ばつなどの極端な気象現象の頻度や程度を増大させる可能性が高い。加えて, 温暖化の進行に伴い農家は, その他の多くの不確実性に直面する。本報では, とくに農業用水に着目して, 農家が干ばつなどに係る不確実性の増大に伴う経営上のリスクを効果的, 効率的に管理できるような政策について概念的な観点から論じた。具体的には, 今後の農業分野における新たな水政策の方針として, かんがい事業においては, その事業開始についての申請同意制度は不要とし, 事業や管理に要する経費について事後的料金制度を導入すること, これらに伴い事業を効率的に進めるための仕組みを導入することについての検討をすることが必要であるとした。
ISSN:1882-2770
1884-7196
DOI:10.11408/jjsidre2007.76.11_971