PCR法を用いたブタ胚の性判定

PCR(Polymerase chain reaction)法を用いてブタ胚を迅速に性判定する方法の開発を目的として試験を行った。プライマーは、Y染色体特異的DNA及びX染色体上の雌雄共通のDNA配列に対応する特定のDNA断片をそれぞれ増幅するように設計し、2種類のプライマーで同時にPCR増幅を行う方法(Duplex PCR)を使用した。これによって、性別を雄特異的バンドの有無で判定し、雌雄共通バンドでサンプルの存在を確認することができた。PCR条件は、ブタの精製DNAを用いて適正化し、簡易抽出したブタ胚由来のサンプルについても同様に試験を行った。更に、このPCR法は、ブタ胚栄養芽細胞層の微量...

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Veröffentlicht in:愛知県農業総合試験場研究報告 = Research bulletin of the Aichi-ken Agricultural Research Center 2000-12 (32), p.215-220
Hauptverfasser: 武井, 真理, 小林, 章二, 神戸, 三智雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:PCR(Polymerase chain reaction)法を用いてブタ胚を迅速に性判定する方法の開発を目的として試験を行った。プライマーは、Y染色体特異的DNA及びX染色体上の雌雄共通のDNA配列に対応する特定のDNA断片をそれぞれ増幅するように設計し、2種類のプライマーで同時にPCR増幅を行う方法(Duplex PCR)を使用した。これによって、性別を雄特異的バンドの有無で判定し、雌雄共通バンドでサンプルの存在を確認することができた。PCR条件は、ブタの精製DNAを用いて適正化し、簡易抽出したブタ胚由来のサンプルについても同様に試験を行った。更に、このPCR法は、ブタ胚栄養芽細胞層の微量サンプルでも性判定が可能であった。以上の結果から、今回のPCR法を用いた性判定法は迅速な結果判定ができ(所要時間約3.5時間)、かつ信頼性も高く、ブタ胚において有効利用できることが示された。
ISSN:0388-7995