嫌気処理緑茶(ギャバロン茶)の製法改善: 嫌気処理条件の検討

嫌気処理緑茶(ギャバロン)の香味改善を図るため,嫌気処理条件(温度:10,20,30℃;時間:0~40時間)について検討した。 (1)GABA含量はいずれの温度でも嫌気処理初期(1~5時間)に急増したが,その傾向は高温区ほど顕著で,30℃区で2時間,20℃区で5時間,10℃区で10時間で,それぞれの最高値の75%に達した。 (2)嫌気処理時間が長くなるほど,高温区ほど品質が低下した。嫌気処理によるいやみ臭は,10℃区で30時間,20℃区では15時間,30℃区では5時間以上で特に強くなった。 (3)品質をできるだけそこなわずGABA含量を高める嫌気処理条件は,10℃で15~20時間,20℃で5~...

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Veröffentlicht in:Chagyō kenkyū hōkoku 1988/12/01, Vol.1988(68), pp.8-13
Hauptverfasser: 袴田, 勝弘, 中田, 典男, 向井, 俊博, 福島, 裕和, 山口, 良, 仲田, 智史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:嫌気処理緑茶(ギャバロン)の香味改善を図るため,嫌気処理条件(温度:10,20,30℃;時間:0~40時間)について検討した。 (1)GABA含量はいずれの温度でも嫌気処理初期(1~5時間)に急増したが,その傾向は高温区ほど顕著で,30℃区で2時間,20℃区で5時間,10℃区で10時間で,それぞれの最高値の75%に達した。 (2)嫌気処理時間が長くなるほど,高温区ほど品質が低下した。嫌気処理によるいやみ臭は,10℃区で30時間,20℃区では15時間,30℃区では5時間以上で特に強くなった。 (3)品質をできるだけそこなわずGABA含量を高める嫌気処理条件は,10℃で15~20時間,20℃で5~10時間,30℃で2時間と推定された。 (4)品質低下を防ぐため,嫌気処理後できるだけ早く殺青することが必要と考えられた。
ISSN:0366-6190
1883-941X
DOI:10.5979/cha.1988.68_8