温州萎縮ウイルス(SDV)に対するモノクローナル抗体の作成

純化したSDVで, BALB/Cマウスを免疫し,得られた脾細胞をマウス骨ズイ腫細胞と融合させた。SDV粒子に対する抗体産生細胞をスクリーニングするため,培養上清をSDV粒子と反応させ,抗原の中和の有無を, ELISA法で検定した。その結果2株が抗体産生を示した。そのうち7F9由来株は, SDVとカンキツモザイクウイルス(CiMV)の両者に反応する抗体を産生し, 1F6由来株は, SDVのみに反応する抗体を産生した。それぞれ単一クローン化した後,マウス腹腔内に接種した。1F6由来株接種により得られた腹水は,約10,000倍の抗体価(補体結合法)を示した。この腹水よりγ-グロブリンを精製し, EL...

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Veröffentlicht in:Nippon shokubutsu byōri gakkai 1986/01/25, Vol.52(1), pp.86-89
Hauptverfasser: 野津, 祐三, 宇杉, 富雄, 西森, 敬
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:純化したSDVで, BALB/Cマウスを免疫し,得られた脾細胞をマウス骨ズイ腫細胞と融合させた。SDV粒子に対する抗体産生細胞をスクリーニングするため,培養上清をSDV粒子と反応させ,抗原の中和の有無を, ELISA法で検定した。その結果2株が抗体産生を示した。そのうち7F9由来株は, SDVとカンキツモザイクウイルス(CiMV)の両者に反応する抗体を産生し, 1F6由来株は, SDVのみに反応する抗体を産生した。それぞれ単一クローン化した後,マウス腹腔内に接種した。1F6由来株接種により得られた腹水は,約10,000倍の抗体価(補体結合法)を示した。この腹水よりγ-グロブリンを精製し, ELISA法を行い, CiMVとは反応せず, SDVにのみ高い特異性を示す抗体が得られたことを確かめた。
ISSN:0031-9473
1882-0484
DOI:10.3186/jjphytopath.52.86